「思いをカタチにする」ための最初の一歩は、ゴールのイメージを具体的に描き、それを日々の行動レベルまで落とし込む「想像力を使った目標設定」です。
特に30名以下の中小企業では、「経営者の頭の中にある思い」を言語化し、共有可能な目標に変えることが、組織文化づくりと事業成長の土台になります。
私たちem株式会社は、これまで多くの中小企業の経営支援に携わる中で、この「想像力による目標設定」の重要性を実感してきました。本記事では、その具体的な方法と実践のポイントをお伝えします。
【この記事のポイント】
押さえるべき要点3つ
- 想像力を使った目標設定は、「思い」を組織で共有できる実行計画に変えるための最初の一歩です。
- 30名以下の中小企業では、理念・ビジョンと日々の行動をつなぐ「目標の翻訳プロセス」が特に重要です。
- 想像力を膨らませる・創造力で実現する・探究心で掘り下げるというステップで、目標は現場に根づきます。
この記事の結論
経営者の「思い」をカタチにするには、未来のありたい姿を具体的に想像し、そのイメージから逆算して目標を設計することが最も重要です。
一言で言うと、「頭の中の理想」を言語化し、数値と行動に落とし込むことで、組織は自走し始めます。
その際、理念・目的・ビジョンと、年度目標・プロジェクト目標・個人目標を一気通貫でつなげる設計が必要です。
中小企業では、目標を「共有し、習慣化する場づくり」が、戦略より先に機能させるべきポイントです。
想像力・共感力・誠実性を軸に、経営者と社員が一緒に目標をつくるプロセスこそが、長く続く企業文化をつくります。
想像力による目標設定とは何か?
想像力を膨らませることが「最初の一歩」である理由
結論から言うと、最初に行うべきことは「どんな会社になりたいか」「どんな働き方を実現したいか」を、具体的な情景として思い描くことです。
理由は、そのイメージがないまま数値目標だけを掲げても、社員にとっては「なぜそれに向かうのか」が腹落ちしないからです。
例えば、「売上3億円」という目標よりも、「地域から信頼され、安心して任せてもらえる電気工事の専門チームとして、紹介で案件が自然に集まる状態」と描く方が、行動の方向性が見えやすくなります。
私たちが支援している企業の中でも、数値だけでなく「状態目標」を明確にした会社ほど、社員の主体性が高まる傾向にあります。
想像力・創造力・探究心の関係
一言で言うと、想像力は「未来を描く力」、創造力は「それを形にする力」、探究心は「本質を掘り下げる力」です。
目標設定では、この3つを順番に使うことで、「思いつきの目標」から「戦略的な目標」に変わっていきます。
想像力:ありたい未来の情景を、言語とイメージで描く
創造力:その未来に向けた具体的な施策やプロジェクトを考え出す
探究心:なぜそれが必要なのか、社内の本質課題は何かを掘り下げる
例えば、全社員が辞めてしまった経験から「理念・目的・ビジョンの重要性」に気づいた経営者は、「社員が安心して働き続けられる会社」という未来像を想像し、そのための評価制度・対話の場づくり・理念浸透の仕組みを創造し、さらに離職理由や現場の本音を探究していきました。
30名以下の会社でこそ想像力が価値を生む
最も大事なのは、規模が小さいうちに「経営者の思い」と「組織の方向性」を一致させることです。
大企業と違い、30名以下の組織では、経営者の言葉と行動がそのまま会社の文化になります。
この段階で想像力を使った目標設定ができると、採用・育成・評価のすべてで一貫性が生まれ、組織が拡大しても揺らぎにくい基盤をつくることができます。
私たちem株式会社が30名以下の中小企業を主な支援対象としているのも、この時期の土台づくりが将来の成長を大きく左右すると考えているからです。
想像力で描く「ありたい未来」とは?
なぜビジョンの言語化が「思いをカタチにする」出発点なのか?
結論として、ビジョンの言語化は「経営者の頭の中にしかない映像」を、組織全体で共有できる解像度に変える作業です。
理由は、方針があっても伝わっていなかったり、社員によって解釈が違っていたりすると、同じ方向に進んでいるようで実際にはバラバラに動いてしまうからです。
例えば、「お客様第一」という言葉だけでは、スピードを優先するのか、品質を優先するのか、コストを抑えるのか、人によって判断が分かれてしまいます。
だからこそ、抽象的な言葉を具体的な行動基準にまで落とし込む作業が必要なのです。
ありたい未来を描くための3つの質問
一言で言うと、「5年後の自社の姿」を具体的に思い描くためには、次の3つの問いが有効です。
①どんなお客様から、どのような言葉をかけられていたいか
②社員はどんな表情や雰囲気で働いているか
③社会や地域からどのように見られていたいか
これらを、会議室での議論だけでなく、実際の現場の光景、電話応対の場面、打ち合わせの雰囲気など「シーン」で想像することが大切です。
私たちの支援においても、経営者にこの3つの質問を投げかけることから始めることが多く、そこから具体的なビジョンが明確になっていくケースを数多く見てきました。
理念・ビジョンと日々の行動をつなぐコツ
初心者がまず押さえるべき点は、「理念・ビジョンは、日常会話で使える言葉にまで分解する」ということです。
例えば、「理念の可視化と習慣化」を実現したい場合、朝礼での一言、週次ミーティングでの振り返り、1on1での質問など、具体的な場面に組み込んでいきます。
こうした小さな接点を積み重ねることで、理念は単なるスローガンではなく、「判断や行動の基準」として機能し始めます。
戦略的な目標設定をどう進めるか?
戦略的な目標設定の基本ステップとは?
結論として、戦略的な目標設定は「上から順番に落とす」のではなく、「理念↔現場」の往復でつくることが重要です。
一言で言うと、「理念→ビジョン→中期目標→年度目標→プロジェクト→個人目標」という流れと、「現場の実情→改善テーマ→プロジェクト案→ビジョンへの貢献」の流れを何度も行き来するイメージです。
この往復運動によって、「理想論で終わらないが、目先だけにもならない」バランスの取れた目標ができます。
トップダウンだけでもボトムアップだけでもなく、双方向のコミュニケーションを通じて目標を練り上げることが、実行力の高い計画につながります。
6ステップで考える「思いをカタチにする目標設計プロセス」
実務で使いやすいよう、目標設計プロセスを6ステップで整理すると次の通りです。
ステップ1:理念・目的の再確認(なぜこの事業をやるのか)
ステップ2:3〜5年後のありたい状態を情景レベルで描く
ステップ3:1年後に達成していたい状態を数値と質的指標で言語化する
ステップ4:そこに到達するための主要プロジェクト(3〜7本)を決める
ステップ5:プロジェクトごとにKPI・スケジュール・担当を定義する
ステップ6:月次・週次のモニタリングと振り返りの場を設計する
このプロセスを通じて、「思い」は、組織全体で共有できる実行計画に変わります。
em株式会社では、このステップを経営者と一緒に進めながら、各段階で必要な対話や議論をサポートしています。
中小企業が陥りがちな目標設定の落とし穴
最も大事なのは、「目標が経営者の独り言になっていないか」を定期的に確認することです。
よくあるのは、経営計画発表会では立派なスライドがあるのに、翌週には現場でその話題が一切出てこないというケースです。
このギャップを埋めるには、「目標を共有し続ける場」と「社員が自分ごととして語れる機会」を意図的に設計する必要があります。
目標は「つくって終わり」ではなく、「つくってからが本番」です。継続的なコミュニケーションの仕組みがあってこそ、目標は組織に浸透していきます。
想像力を日々のマネジメントにどう落とし込むか?
なぜ「習慣化」が戦略よりも効くのか?
結論として、どれだけ優れた戦略や目標があっても、それが日々の習慣にならなければ組織は変わりません。
一言で言うと、「いつ・どこで・誰が・何をするか」が決まっていない目標は、実行されないということです。
例えば、「理念の可視化と習慣化」を掲げる会社では、ミーティングのアジェンダの最初に「最近理念を体現できた出来事の共有」を入れるなど、具体的な仕組みに落とし込んでいます。
戦略の巧拙よりも、地道な習慣の積み重ねが組織を変えていく。これは私たちが多くの支援先で実感していることです。
想像力を活かした会議・1on1の設計
初心者がまず押さえるべき点は、会議や1on1の中に「未来を一緒に想像する時間」を必ず入れることです。
例えば、月次会議の最後に「来月こうなっていたら最高だと思う状態」を各自に話してもらうだけでも、目標に対する当事者意識が高まります。
また、1on1では「あなたがこの会社で実現したいことは何か」「半年後、どう成長していたいか」を問いかけ、個人の想いと会社のビジョンを重ねていきます。
このような対話を通じて、社員一人ひとりが「自分ごと」として目標を捉えられるようになります。
組織文化としての「想像力・共感力・誠実性」
中小企業が持続的に成長するために、最も大事なのは「価値観ベースの組織文化」を育てることです。
具体的には、次のような価値観が日常の言動に現れている状態を目指します。
想像力:新しい可能性を常に探求し、未来の姿を描く
共感力:経営者の思いやお客様の声に寄り添い、橋渡し役となる
誠実性:正直で透明性のあるコミュニケーションを貫く
こうした価値観に基づく行動が積み重なることで、「この会社で働き続けたい」と思える組織文化が形成されていきます。
em株式会社でも、この3つの価値観を大切にしながら、クライアント企業の組織づくりをご支援しています。
よくある質問
Q1. 「思いをカタチにする」とは具体的に何を指しますか?
経営者の頭の中にある理念やビジョンを、言語化し、数値・行動・仕組みに落とし込むことを指します。漠然とした想いを、組織全体で共有できる形に変換するプロセスです。
Q2. なぜ最初の一歩が「想像力による目標設定」なのですか?
ありたい未来を具体的に想像しないまま目標を決めると、数字だけが独り歩きし、社員が納得しにくいからです。まず「どこを目指すのか」を鮮明に描くことで、目標に意味が生まれます。
Q3. 30名以下の会社に特有の目標設定のポイントは?
経営者の価値観と日々のマネジメントが組織文化に直結するため、理念と現場をつなぐコミュニケーション設計が重要になります。規模が小さいからこそ、一貫性のある組織づくりがしやすいという利点もあります。
Q4. 目標設定と理念策定はどちらを先に行うべきですか?
結論としては、理念・目的を再確認したうえで、そこから逆算する形で中長期目標と年度目標を設計するのが望ましいです。理念なき目標は方向性を失い、目標なき理念は絵に描いた餅になってしまいます。
Q5. 目標を立てても社員が動かない場合はどうすればよいですか?
目標の意味や背景を共有できていない可能性が高いため、対話の場を増やし、社員自身の言葉で目標を語れる状態をつくることが効果的です。押し付けではなく、一緒につくるプロセスが重要です。
Q6. 想像力・創造力・探究心を組織に根づかせるには?
会議・1on1・評価面談・日報など、既存の仕組みに「未来を描く質問」や「本質を掘り下げる問い」を組み込むことが近道です。特別な施策よりも、日常の中に組み込むことで定着しやすくなります。
Q7. 外部の専門家に相談するメリットは?
自社の当たり前に気づきにくい盲点や、本質的な課題を客観的に整理してもらえるため、理念策定や目標設計の質とスピードが高まります。第三者の視点が入ることで、社内だけでは出てこなかった気づきが得られることも多いです。
まとめ
経営者の「思い」をカタチにするための最初の一歩は、想像力を使ってありたい未来を具体的に描き、そこから逆算して目標を設計することです。
理念・目的・ビジョンと、年度目標・プロジェクト・個人目標を一気通貫でつなぐことで、組織全体が同じ方向を向き始めます。
想像力・共感力・誠実性を軸に、目標を「見える化」し「習慣化」する場と仕組みを整えることが、30名以下の中小企業が長く続く組織文化を育てる鍵です。
em株式会社では、経営者の想いを言葉にし、組織に浸透させるプロセスを伴走支援しています。「何から始めればいいかわからない」「社員に思いが伝わっていない気がする」とお感じの方は、ぜひ一度ご相談ください。
em株式会社 「思いをカタチにする」経営支援パートナー https://em.80462.co.jp
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em株式会社(イーエムカブシキガイシャ)
代表取締役 郷司 光
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