はじめに:理念がない組織が直面する厳しい現実
中小企業の経営者として事業をスタートさせる時、多くの方が強い「思い」や情熱を持っています。「お客様の役に立ちたい」「この技術で社会を変えたい」といった熱意が、起業の原動力となるのです。
しかし、事業が成長し、従業員が増えていく過程で、当初は想像もしていなかった壁にぶつかることがあります。それは、組織運営における根本的な課題です。
私たちem株式会社の代表も、まさにその壁を経験した一人です。当初は理念もビジョンも、明確な事業計画もないまま、「なんでも屋」として友人と共に創業しました。その後、事業の方向性を電気工事業へと転換し、会社経営に本格的に取り組むようになりました。
事業は順調に成長していきましたが、組織が大きくなるにつれて、人材管理や教育における問題が次々と表面化してきたのです。代表は自分の中で一貫した方針や考え方を持っているつもりでした。しかし、その方針が従業員に正確に伝わっていなかったり、従業員ごとに解釈が大きく異なったりする事態が頻繁に発生しました。
結果として、組織は不安定な状態に陥り、最終的には従業員が全員辞めてしまうという、経営者として最も厳しい状況を経験することになったのです。この出来事は、代表にとって大きな転換点となりました。
組織崩壊から学んだ決定的な教訓
全従業員が退職するという危機的状況に立たされた時、代表は初めて本気で組織と経営について深く考え直しました。なぜこのような事態が起きたのか。何が足りなかったのか。どうすれば組織を安定させられるのか。
そこで得た決定的な教訓は、「組織を長く存続させるためには、理念・目的・ビジョンが不可欠である」ということでした。
理念とは、会社が何のために存在するのか、どのような価値観を大切にするのかを明文化したものです。目的とは、会社が達成したい具体的なゴールです。そしてビジョンとは、将来どのような姿になりたいのかという未来像です。
これらを明確にしないまま起業してしまったことが、組織を脆弱にし、従業員の定着を妨げた根本原因だったのです。代表は自分の頭の中では「こうしたい」という方向性を持っていました。しかし、それを言葉にして共有していなかったため、従業員は「何を目指しているのか」「どのような基準で判断すればいいのか」が分からず、組織全体がバラバラになってしまったのです。
この苦い経験こそが、私たちが現在、中小企業の理念構築支援に取り組む原点となっています。自らが経験した失敗と、そこから学んだ教訓を、同じ悩みを抱える経営者の方々に共有し、支援していくことが私たちの使命だと考えています。
自社の理念づくりから始まった支援事業
組織的危機を乗り越えるため、代表が最初に取り組んだのは「自社の理念づくり」でした。これまで漠然としていた自分の思いや価値観を、明確な言葉として表現する作業です。
この作業は想像以上に困難でした。頭の中にある思いを言葉にすることは、思っている以上に難しいものです。何度も書き直し、推敲を重ね、ようやく自社の理念を明文化することができました。
そして、その理念を経営の軸として確立し、従業員採用や日々の意思決定の基準として活用するようになったのです。理念が明確になると、組織の方向性がブレなくなり、従業員も「この会社が何を目指しているのか」を理解しやすくなりました。
この理念づくりのプロセスを経験する中で、他社の経営者からも「うちの会社の理念を作るのを手伝ってほしい」という依頼を受ける機会がありました。話を聞いてみると、多くの経営者が同じ悩みや課題を抱えていることに気づきました。
「思いはあるけれど、どう言葉にすればいいか分からない」「理念を作っても形式的なものになってしまい、実際の経営に活かせていない」「従業員に理念が浸透せず、掲げているだけになっている」
こうした声を聞くうちに、自らの苦い経験から得た知見と情熱をもって、同じ課題を抱える中小企業の経営者を支援していこうという使命感が生まれました。それが、現在の私たちの事業の核となっています。
中小企業が持つ潜在的価値を最大限に引き出す
私たちが理念構築支援を通じて目指しているのは、日本の中小企業が持つ潜在的な価値を最大限に引き出すことです。
潜在的価値とは、まだ表面化していない、眠っている価値のことです。多くの中小企業には、経営者の強い思いや、従業員の持つ技術力、長年培ってきたノウハウなど、素晴らしい価値が眠っています。しかし、それらが明確に言語化されず、組織全体で共有されていないため、十分に活かされていないケースが非常に多いのです。
理念を明確にし、可視化することで、これらの潜在的価値が表面化し、組織の力として結集されます。そして、理念を日々の業務の中で習慣化することで、持続的な成長の原動力となるのです。
私たちのアプローチは、単に壁に飾る美しい言葉を作るだけではありません。具体的な成果として、以下の実現を目指しています。
まず、企業の成長と発展の促進です。理念が明確になることで、事業の方向性が定まり、戦略的な意思決定がしやすくなります。また、従業員も会社の目指す方向を理解できるため、自律的に行動できるようになります。
次に、働く人々のやりがいの向上です。「この会社で何を実現したいのか」「自分の仕事がどのような価値を生み出しているのか」が明確になることで、従業員のモチベーションが高まります。単なる作業ではなく、意味のある仕事として捉えられるようになるのです。
そして、持続可能な企業文化の育成です。理念に基づいた企業文化が根付くことで、経営者がいちいち指示しなくても、従業員が自ら考え、行動できる組織になります。これは、組織の長期的な存続と成長に欠かせない要素です。
これらの実現を通じて、最終的には日本経済全体の活性化に貢献することが、私たちの使命だと考えています。中小企業は日本経済の基盤です。その中小企業が力強く成長することが、日本全体の発展につながると信じています。
私たちが支援する対象と課題
私たちが主に支援させていただくのは、組織を拡大・拡充したいと考えている30名以下の会社の経営者です。なぜこの規模なのか。それは、この段階が最も理念構築が重要になる時期だからです。
創業当初や従業員が数名の段階では、経営者の思いは直接伝わりやすい環境にあります。毎日顔を合わせ、密にコミュニケーションを取ることができるからです。しかし、10名、20名と従業員が増えてくると、経営者が全員と直接コミュニケーションを取ることが難しくなります。
この段階で理念が明確でないと、組織はバラバラになりやすいのです。私たち自身が経験したように、方針の伝達ミスや解釈の違いが頻発し、組織の一体感が失われてしまいます。
特に以下のような悩みを抱える経営者の方々が、私たちの支援を必要としています。
「強い思いや情熱はあるけれど、それを言葉にして形にすることが難しい」という方。頭の中では明確なビジョンを持っているのに、それを文章として表現することに苦労している経営者は多いものです。
「理念を作ったけれど、従業員に浸透していない」という方。立派な理念を掲げているものの、それが額縁の中の飾りになってしまい、実際の業務や意思決定に活かされていないケースです。
「組織文化を変革したいが、どこから手をつければいいか分からない」という方。今の組織の雰囲気や風土を変えたいと思っているものの、具体的な方法が見えていない経営者です。
これらの課題は、私たちが実際に経験し、乗り越えてきたものです。だからこそ、単なる理論ではなく、実践的な支援ができると自負しています。
潜在的価値を解き放つ10の共創アプローチ
潜在的な価値の最大化は、一度のコンサルティングセッションで達成できるものではありません。それは、経営者と伴走し、相互に作用し合う「共創」のプロセスを通じて初めて実現します。
共創とは、私たちとクライアントが対等な立場で、共に価値を創り出していくことを意味します。一方的に答えを提供するのではなく、クライアント自身の中にある答えを引き出し、形にしていくのが私たちの役割です。
私たちが提供する10の核となるアプローチをご紹介します。
想像力を膨らませる
理念の構築は、まず未来の具体的な姿を描くことから始まります。「5年後、10年後に、この会社はどうなっていたいのか」「どのような社会的価値を提供する存在になりたいのか」
私たちは、新しい可能性を常に探求し、経営者の皆様が「こうありたい」と願う未来像を描くためのビジョン構築をサポートします。過去や現状の枠に囚われず、大胆に未来を想像することが、組織変革の第一歩です。
たとえば、ある電気工事会社の経営者は、「単なる工事業者ではなく、お客様の快適な暮らしを電気の力で支えるパートナーになりたい」というビジョンを描きました。この想像が、後の理念づくりの土台となったのです。
創造力で実現する
単なるアイデアや理念で終わらせてはなりません。描いたビジョンを具体的な「形」にし、行動計画へと落とし込む能力が創造力です。
実行支援を通じて、理想とする企業文化を実際に創り上げていくプロセスを徹底的に支援します。かつて従業員に伝わらなかった方針を、全従業員が共有できる文化として定着させていきます。
具体的には、理念を日々の業務の中でどう実践するか、評価制度や採用基準にどう反映させるかなど、実際の経営活動に落とし込んでいきます。
好奇心を発揮する
停滞は中小企業にとって最大の脅威です。市場環境は常に変化し、競合も進化し続けています。立ち止まることは、後退することを意味します。
私たちは常に前向きな姿勢を保ち、新しい知見を積極的に取り入れます。この好奇心に基づき、企業の成長に役立つ革新的な方法やツールを提案し続けます。
最新の組織マネジメント手法や、他業界の成功事例など、幅広い情報にアンテナを張り、クライアントに最適な形で提供します。
向上心で成長する
私たち自身が立ち止まらずに成長し続けることが、クライアントへの最大の約束です。支援者である私たちが成長を止めてしまっては、クライアントに成長の道筋を示すことはできません。
自らが常に向上心を持つことで、クライアントにも最適な成長の道筋を明確に示し、共に高みを目指します。学び続け、実践し続け、改善し続ける姿勢を貫きます。
探究心で掘り下げる
組織の課題は、表面的な事象の裏側に、より根深い本質的な問題が隠れていることが大半です。
たとえば、「従業員の離職率が高い」という課題の裏には、「理念が浸透していない」「評価制度が不明確」「キャリアパスが見えない」など、複数の本質的な問題が隠れている可能性があります。
かつて組織の脆弱性につながった「解釈の違い」のように、表面的な課題に留まらず、探究心を持って本質的な問題解決に取り組みます。理念構築を通じて、その根源的な課題を洗い出し、解決を図ります。
共感力でつなげる
経営者の「思い」が従業員に伝わらないと、組織は一体感を失います。私たちは経営者の思いに深く寄り添い、その真意を理解する共感力を発揮します。
この共感力を通じて、経営者と従業員との間の架け橋となり、組織全体の一体感を創出します。経営者の言葉を、従業員が理解できる言葉に翻訳し、双方向のコミュニケーションを促進するのです。
誠実性を貫く
長期的な信頼関係は、事業の持続可能性の基盤です。常に正直で透明性のある関係を構築し、信頼性の高いパートナーとして伴走し続けることを約束します。
これは、理念や経営の軸が安定しない時期を経て、組織の存続には理念・目的・ビジョンが不可欠だと学んだからこその、揺るぎない指針です。綺麗事ではなく、実体験に基づく誠実さで向き合います。
革新性で挑戦する
従来の枠組みや慣習にとらわれていては、潜在的な価値を引き出すことはできません。「こうあるべき」という固定観念を疑い、「もっと良い方法はないか」を常に考えます。
私たちは既存の構造に挑戦し、クライアントと共に新しい経営モデルの構築に積極的に挑戦します。この革新性こそが、中小企業の未来を切り開く鍵となります。
チームワークで協働する
クライアントの課題解決という大きな目標達成に向け、私たちは組織としてチーム全体で取り組みます。
理念構築や文化変革のプロジェクトは、多角的な視点と実行力が必要です。一人のコンサルタントだけでは見えない視点や、専門性を補完し合いながら、チームワークを最大限に活かして支援を行います。
共創力を磨く
最も重要なアプローチが「共創力」です。相互の強みを最大限に活かし、経営者と共に手を携えて、これまで実現不可能だった新たな価値を創造していきます。
理念の可視化と習慣化は、この共創の精神を通じて達成されます。私たちの知見とクライアントの情熱が融合することで、予想を超える価値が生まれるのです。
理念構築の具体的なプロセス
では、実際に理念構築はどのように進めていくのか。私たちが実践している具体的なプロセスをご紹介します。
過去の経験を深掘りする
理念構築において、過去の経験から学ぶことは最も重要な要素の一つです。私たち自身の経験がそうであったように、失敗や困難な状況から得た教訓こそが、強固な理念の土台となります。
まず、経営者の過去を丁寧に振り返ります。「なぜこの事業を始めようと思ったのか」「これまでどのような困難を乗り越えてきたのか」「その中で大切にしてきた価値観は何か」
これらの問いを通じて、経営者の核となる思いや価値観を明らかにしていきます。表面的な言葉ではなく、経験に裏打ちされた本物の理念を作るためには、この深掘りのプロセスが不可欠です。
私たちの代表が経験した「理念がない状態での起業が組織の脆弱性につながり、最終的に従業員の離職という危機を招いた」という実体験から、「理念・目的・ビジョン」の不可欠性を学んだように、クライアントにも自身の経験から学びを引き出していただきます。
理念の可視化
次に、掘り起こした思いや価値観を言葉にしていく作業です。これが理念の可視化です。
内省と探究のプロセスを通じて、経営者の深い「思い」を掘り下げます。表面的な課題ではなく、本質的な問題解決に取り組むため、じっくりと時間をかけます。この段階で、組織の潜在的な価値の源泉を見つけ出します。
そして、経営者と共に、未来の姿を描くプロセスを経ます。「5年後、この会社はどうなっていたいか」「従業員にとって、どのような会社でありたいか」「社会に対して、どのような価値を提供したいか」
これらの問いに答えることで、ビジョンが明確になっていきます。そして、この「思い」を従業員に伝わる形に変換するため、共感力を用いて架け橋を作ります。
経営者の言葉は、時に専門的だったり、抽象的だったりします。それを、従業員が理解でき、共感できる言葉に翻訳していくのです。
行動計画への落とし込み
理念を実践的な行動計画へと落とし込みます。理想を文化として根付かせるためには、日々の業務の中でどう実践するかを具体化する必要があります。
たとえば、「お客様に寄り添う」という理念を掲げたとしても、それが具体的にどのような行動を意味するのかが明確でなければ、実践されません。
「お客様からの問い合わせには、24時間以内に必ず返信する」「定期的にアフターフォローの連絡を入れる」「お客様の話を最後まで聞き、ニーズを正確に把握する」
このように、理念を具体的な行動基準に変換していきます。革新性をもって既存の枠組みに挑戦し、実行支援を継続します。
習慣化の支援
最後に、組織が理念に基づいて自律的に成長するための「習慣化」を支援します。
理念を作っただけでは、組織は変わりません。それを日々の業務の中で実践し、習慣化することで初めて、理念が組織文化として根付くのです。
定期的な振り返りの場を設けたり、理念に基づいた評価制度を導入したり、理念を体現している従業員を表彰したりと、様々な施策を通じて習慣化を促進します。
向上心を持って継続的な成長の道筋を示し、持続可能な企業文化の育成を目指します。これは一朝一夕には実現しませんが、粘り強く伴走することで、確実に組織は変わっていきます。
信頼関係の構築と長期的な伴走
私たちの取り組みは、誠実性を貫くことによって成り立っています。正直で透明性のある関係性を構築し、長期的な信頼関係を育むことを何よりも大切にしています。
理念構築は、短期的なプロジェクトではありません。理念を作り、それを組織に浸透させ、文化として定着させるには、長い時間と継続的な努力が必要です。
だからこそ、私たちは単発のコンサルティングではなく、長期的なパートナーとして経営者に寄り添います。困難な時期も、成長の時期も、共に歩み続けることで、本当の意味での組織変革が実現するのです。
また、中小企業の課題解決という目標達成に向けて、チーム全体で協働することが、クライアントへの揺るぎない約束です。複数のメンバーがそれぞれの専門性を持ち寄り、多角的な視点から支援を行います。
終わりに:未来を創造する経営者へのメッセージ
組織が成長し、拡大を目指す経営者にとって、理念の構築は避けて通れない道です。かつて理念を持たずに起業し、組織の脆弱性を経験した私たちだからこそ、その不可欠性と、それを「形にする」難しさを深く理解しています。
「思いはあるけれど形にするのが難しい」と感じている経営者の皆様、想像力と創造力の力で未来を描き、私たちと共に新たな価値を創造していきませんか。
理念の可視化と習慣化を通じて、貴社が持つ潜在的な価値を最大限に引き出し、企業の成長と働く人々のやりがいを両立させる持続可能な企業文化の創造を支援いたします。
それは単に一つの企業が成長するということだけではなく、日本経済全体を活性化させる一歩となると、私たちは確信しています。中小企業が元気になれば、日本が元気になる。その実現に向けて、私たちは全力で経営者の皆様を支援してまいります。
組織の未来を真剣に考えている経営者の方、理念構築について相談したい方は、ぜひ私たちem株式会社にお声がけください。共に、貴社の潜在的価値を最大限に引き出す旅を始めましょう。
━━━ ■ ━━━

em株式会社(イーエムカブシキガイシャ)
代表取締役 郷司 光
経営理念:そうぞうの力で未来を描く
Purpose:中小企業の魅力を引き出し国力を上げる
Vision:革新的な日本型経営モデルの確立
Mission:思いを形にし理想の企業文化を創造
所在地:〒486-0817 愛知県春日井市東野町3丁目29番地7
Webサイト:https://em.80462.co.jp
お問い合わせ:https://em-company.jp
事業内容:
DX化・WEB集客サポート
企業理念浸透支援
理念策定フレームワーク作成支援
理念経営実行ツール作成・導入支援
━━━ ■ ━━━

